こんにちは、藤丸です。
幼い頃の生育環境というものは、人の価値観に影響を与えます。
例えば、言葉ではなく態度で威嚇されたりコントロールされる経験が多かった人は、察することが常に求められている刷り込みがあるかもしれません。
〇〇が原因で攻撃されたから、〇〇しておけばよかったな。
〇〇な様子だから、〇〇しないといけないな。
自分の機嫌で相手をコントロールする傾向の強い人のもとで育つと、先回りして自分に攻撃が向かないように考えるようになります。
誰しも攻撃されたくありません。
家族とは離れて暮らすことのできない時期があるため、毎日のようにどうやったら攻撃されないかを考え続け、結果的に相手の顔色や声のトーン、動作に至るまでを細やかに観察し、その違いを見分けることができるようになります。
相手が何を望んでいるのかを察知する能力にも長けるようになります。
いわゆるHSPと呼ばれる人たちは、少なからずこのような経緯で後天的に察する能力を獲得した人たちのことではないかと思っています。
さて、ここから本題です。
日本人は察することの美徳や空気を読む文化があるので、能力として長けている人が多いかもしれませんが、それにしても完全に心のうちがわかる人なんていません。
HSP気質の人たちがその能力を過小評価し、みんな察することができるし、察することができて当たり前という考え方だと、他者とのコミュニケーションにおいて「察してもらえずに苦しむ」ことに繋がります。
「普通に考えて〇〇してくれて当たり前なのに、なんでしてくれないんだろう」
「〇〇して欲しいのに、なんでわかってくれないんだろう」
世の中には自分と同じ人間はいないので、違うことが前提となります。
その違いが人々の魅力を生み出し、人を好きになる理由になります。
察してもらうことは、最初から期待しない。相手が自分と同じくらい察する能力に長けているかはわからないし、もし察しが良くても自分の心のうちを言葉にして伝えないなら完全に伝わることなんてない。
女性向け風俗の世界では、性を楽しむという目的が共通していても、利用者の背景は人それぞれ異なります。
もしかしたら昔、誰かから容姿について何か言われたり、傷つけられた経験があり、自信をなくしてしまった人もいるかもしれない。
そんな人たちに対して、もっと自分の思っていることを素直に言ってみよう、とはなかなか伝えられるものではありません。
きっと自信をなくしている状態では「こんなことをお願いしていいのだろうか」という気分になったり、「わざわざ口に出して希望を言うなんておこがましい」という気持ちが先行してしまうから。
それでも、利用者の皆様には素直に伝えることを諦めないで欲しい。
私たち女性向け風俗のキャストとは昔からの付き合いがあるわけじゃないから、数回会っただけで通じ合うなんてことは稀なこと。
限られた時間の中で、察して欲しくて自分の希望をうちに秘めたまま時間を過ごすのは、もったいないし、どうせなら好きなこと全部していってほしい。
主張していいよ。
希望を素直に言っていいよ。
これまで生きる中で察しすぎてそれが自分の中で当たり前になっても、誰かに察してもらうことを期待するより、自分のしたいことや自分が嬉しくなることをどんどん伝えていこう。
言葉にしていこう。
藤丸